ふるさと納税のルールが、
10月から変わると聞いて、
「今まで通り寄付して大丈夫?」
と不安になっていませんか。
結論から言うと、2026年10月1日からは、自治体が寄付の募集に使える費用の上限が47.5%以下に引き下げられます。
自己負担2,000円の基本的な仕組みは、
この改正では変わっていません。
ただし、自治体によっては
一部の返礼品の受け付けが止まったり、
内容量や寄付額が見直されたりします。
この記事では、総務省の資料や報道で確認できた範囲で、
変更点と、寄付する人がやっておきたいことを整理します。
- 10月から変わる中心は「募集費用の上限」で、従来の5割以下から47.5%以下になること
- 返礼品の調達費は寄付額の3割以下のままで、ここは変わらないこと
- 青森市のように、返礼品の一部(19品目)の受け付けを停止する自治体が出ていること
- 寄付する人が確認したいこと(返礼品の有無・寄付額・申請期限)の順番
- 公表されていない点・確認できなかった点の整理
ふるさと納税は10月から何が変わる?変更点を整理
募集費用の上限が5割から47.5%以下へ
最大の変更点は、自治体が寄付の募集に使える費用の上限です。
これまでは、募集に要する費用は寄付額の5割以下とされてきました。
2026年10月からは、寄付額のうち自治体が活用できる金額(寄附金活用可能額)を52.5%以上確保する必要があります。
言い換えると、募集費用は47.5%以下になります。
総務省の資料(令和8年3月24日付)では、
この割合を段階的に引き上げる予定が示されています。
具体的には、次のとおりです。
- 令和8年指定(2026年10月開始の期間):52.5%
- 令和9年指定:55%
- 令和10年指定:57.5%
- 令和11年指定:60%
2029年10月(令和11年指定)には、募集費用は40%以下になる流れで、
今回の改正はその第1段階です。
募集費用には、返礼品の調達費だけでなく、
送付・広報・決済の費用、ポータルサイトへの手数料、事務費なども含まれます。
総務省の資料では、令和6年度の募集費用は寄付受入額1兆2,728億円に対して46.4%でした。
なお、返礼品の調達費は寄付額の3割以下という地方税法のルールで、
こちらはそのまま維持されます。
資料でも「返礼品上限3割(変更なし)」と示されています。
使途の公表と指定取消しのルールも変わる
10月からは、寄附金活用可能額をどう使ったのかの公表も求められます。
自治体が決算を議会の認定に付したあと、
遅滞なくウェブサイトに掲載する形です。
また、ルール違反があった場合の指定取消しも見直されます。
総務省の資料では、違反の考慮期間が最大2年前から最大5年前まで広がり、
2026年10月1日施行とされています。
指定取消期間は「3年以内」とする見直しも示されています(こちらは2026年4月1日施行)。
地場産品の基準も運用が厳しくなる
青森放送の報道によると、地場産品の基準も厳しくなります。
原材料が他の自治体産の場合は、
市内での製造・加工が付加価値の5割以上を占めることを証明する必要があるとされています。
報道では、事業者が地場産品であることを証明し、
自治体がその内容を一覧で公表する仕組みになったと伝えられています。
この点の細かな運用は自治体ごとに異なる可能性があるため、
気になる返礼品は各自治体の案内で確認すると安心です。
ポイント付与の禁止はすでに始まっている
ところで、ポイント付与の話は今回の10月改正と混同されがちです。
ポイント等を付与する者を通じた募集の禁止は、
総務省が2024年6月28日に公表した改正で、
2025年10月1日から適用されています。
仕組みを基本から学びたい方には、入門書もあります。
ただし、刊行時期によっては2026年10月の改正が反映されていない場合があります。
購入前に発行年をご確認ください。
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寄付する人への影響は?青森市など返礼品の受付停止の例
青森市は19品目の受け付けを停止
寄付する人にとって分かりやすい影響が、返礼品の受付停止です。
青森放送の報道によると、ふるさと納税の寄付額が県内で最も多い青森市では、
10月1日から市内の工場で加工する海産物や菓子類など19品目の受け付けを停止します。
同じ報道では、影響額は約3000万円と伝えられています。
地場産品の基準が厳しくなり、
他の自治体産の原材料を使う加工品は、
市内での加工による付加価値が5割以上であることの証明が必要になるためです。
青森市の例は、あくまで一つの自治体の対応です。
すべての自治体で同じように受付停止になるわけではありません。
停止以外の返礼品も見直しの可能性がある
青森市では、受付停止の品目以外は、当面は寄付金額を変えず、
年間の経費を見ながら随時調整していくとされています。
同じ報道では、経費の引き下げにともなって、
他の品目で内容量が減ったり、寄付額が上がったりする可能性にも触れられています。
ここで押さえておきたいのは、募集費用の基準が「指定対象期間」全体で見られる点です。
指定対象期間は、10月1日から翌年9月30日までの1年間です。
そのため、自治体は年間の経費を見ながら、期間の途中で調整することもあり得ます。
実際にどの程度の自治体で返礼品が変わるのかは、
現時点で公式にまとまった数字は確認できませんでした。
気になる自治体がある場合は、その自治体の公式サイトや、
利用するポータルサイトの掲載内容をこまめに確認してください。
高所得者は2027年から特例控除に上限
もう一つ、別の改正も決まっています。
個人住民税の特例控除額に、193万円(給与収入1億円相当)の定額上限を設けるという内容です。
総務省の資料では、令和9年(2027年)の寄附分から適用するとされています。
ただし、対象になるのは給与収入が1億円前後以上の高所得の方です。
資料でも、上限を超えた場合でも基本分の控除は適用されるとされています。
一般的な会社員の方が、2026年の寄付で心配する必要はほとんどありません。
また、受付停止や内容量の見直しが気になる方には、
届いた返礼品を冷凍で保管できる準備もおすすめです。
肉や魚などの冷凍品は、大きな寄付だとかなりの量になります。
セカンド冷凍庫があると、まとめて受け取っても慌てずに済みます。
\ 冷凍の返礼品もまとめて保管 /
いつまでに何をする?寄付前に確認したい手順
まず返礼品が今も受け付けられているか確認する
最初にやることは、寄付したい返礼品が今も受け付けられているかの確認です。
10月1日を境に、自治体によっては受付停止や内容の変更が入る可能性があります。
お気に入りに入れていた返礼品が、見当たらなくなっている場合もあります。
- 寄付したい自治体の公式サイトで、お知らせや返礼品ページを見る
- 利用するポータルサイトで、返礼品の内容量と寄付額を見る
- 以前と比べて内容量が減っていないか、寄付額が上がっていないかを比べる
寄付額と控除の上限を確認する
次に、自分の寄付上限額を確認しましょう。
自己負担2,000円で済む範囲は、年収や家族構成などで決まります。
この仕組みは、今回の10月改正で変わっていません。
総務省の資料でも、ふるさと納税は「寄附額-2,000円」を
個人住民税と所得税から軽減する仕組みだと説明されています。
返礼品の寄付額が上がる自治体もあり得るので、
上限額の範囲に収まるかどうかは、申し込む前に見直しておくと安心です。
正確な金額は、源泉徴収票などで確認してください。
申請期限と書類を忘れずに管理する
寄付したあとの手続きも大切です。
確定申告をする方は寄附金受領証明書が必要になり、
ワンストップ特例を使う方は申請書の提出が必要です。
ワンストップ特例の申請期限は、原則として翌年1月10日必着とされています。
余裕をもって、早めに進めておきましょう。
返礼品を待つあいだの保管準備も、意外と手間がかかります。
冷凍品が届く日は、まとめて小分けにして冷凍するのが基本です。
冷凍用の保存袋を多めに用意しておくと、仕分けがスムーズです。
\ 小分け冷凍に便利 /
よくある誤解と、公表されていないこと
「全部の返礼品が値上がりする」とは限らない
10月の改正で「返礼品が全部値上がりする」と心配する声もあります。
ですが、今回の基準は募集費用全体の上限で、返礼品だけを対象にしたものではありません。
返礼品の調達費が寄付額の3割以下というルールも変わっていません。
ポータルサイトへの手数料や広報費、事務費などを見直すことで、
返礼品の内容を変えずに対応する自治体もあるでしょう。
青森市も、受付停止以外の返礼品は当面、寄付金額を変えない方針と報じられています。
寄付する側としては、「自分が選びたい自治体・返礼品がどうなっているか」を
個別に確認するのが、いちばん確実です。
確認できなかったこと
今回調べた範囲で、公式に確認できなかった点もあります。
あらためて整理します。
- 全国の自治体のうち、何団体が返礼品の受付停止や寄付額の変更を行うかの公式な集計
- 地場産品の基準の細かな運用(自治体ごとの判断の違い)
まとめ
10月1日から募集費用の上限は47.5%以下になり、寄附金活用可能額は52.5%以上が必要です。
返礼品の調達費は3割以下のまま変わらず、自己負担2,000円の仕組みも変わりません。
青森市のように、一部の返礼品の受付停止を決めた自治体もあります。
ただし、すべての自治体で同じ対応になるとは限りません。
寄付する前に、返礼品の有無・内容量・寄付額を確認しておけば大丈夫です。
ワンストップ特例の申請期限や、自分の寄付上限額も合わせて確認しておきましょう。
落ち着いて一つずつ進めれば、制度が変わってもスムーズに寄付できますよ。
